個人事業主やフリーランスも退職金がもらえる! メリットいっぱいの小規模企業共済とは?

会社員でいるメリットのうちの 1 つ「退職金」。退職後に数百万円のまとまったお金が入ってくるなんて、とても助かる制度ですね。

「会社員はいいなぁ…個人事業主には退職金なんてないから…」と退職後を考えると焦りや不安があるかもしれません。

しかし、実は個人事業主やフリーランスでも退職金をもらうことができるのです。

個人事業主やフリーランスが退職金をもらうにはどうすればいいのか?
個人事業主やフリーランスの退職金と関係が深い「小規模企業共済」とは何なのか?
について解説します。

個人事業主やフリーランスの退職金制度「小規模企業共済」とは?

「個人事業主やフリーランスにも退職金制度なんてあるの?どこからそんなお金をもらえるの?」と疑問に思うかもしれません。
結論から言うと、「小規模企業共済」という制度に加入し、にお金を積み立てておくことで、退職や廃業の際に、積み立てに応じた退職金を受け取ることができるのです。

雇われている社員側とは違い、基本的に小規模な会社の経営者は退職金というものが出ません。
そのため経営者である方々が別途、退職金のようにまとまった額をもらいたいというのであれば、こうした共済を利用してプールしておくしかないのです。

中小企業は残念なことに倒産、破産は珍しいことではありません。
こうした経営者たちを手厚く保護する制度がなければ、不安がって起業する人が出てこず、新しい事業も生まれてきません。そのため、国が小規模企業共済法という法律を軸に作り上げたのが、小規模企業共済です。

さて、小規模企業共済とはどのようなものか? どんなメリットがあるのか? についてご説明します。

小規模企業共済とは、小規模企業の経営者や個人事業主のための退職金制度です。中小機構という国の機関が運営しています。
最も気になる「どれくらい退職金がもらえるのか?」ということですが、最大で、掛け金の 120% が戻ってきます。

掛け金は、月 1,000円~70,000 円の範囲で自由に設定できます。月 1,000 円から積み立てられるのなら、無理なく払い続けることができますね。加入後、事業の様子を見ながら掛け金を増額、減額することもできます。

「掛け金以上の退職金がもらえるのは分かった。掛け金も無理なく払い続けられそう。でも、結局、今から積み立てて最終的にいくらもらえるんだろう?」と、具体的な金額について知りたくなりましたら、中小機構の公式サイトにある『加入シミュレーション』をやってみて下さい。

実際に行った加入シュミレーション例

30 歳、所得 450 万の方を想定してシミュレーションを行っていきます。毎月 30,000 円を 60 歳になるまで納めたとします。

すると、こんな結果が出てきます。

毎月 30,000 円ずつ、30 年間掛け金を積み立てた掛け金の合計に対して戻ってくる金額が、共済金 A なら1307 万 6,400 円(174%増)、共済金 B なら 1267万6,200 円(168%増)となります。

小規模共済金の掛け金は、経費として支払うことができるので、所得 450 万、掛け金 30,000 円の方は所得税、住民税合わせて 109,500 円の節税になります。

再計算を押せば、簡単に条件を変えることができますよ。

小規模企業共済に加入する条件

小規模企業共済は、加入するにはいくつか条件があります。個人事業主やフリーランスであれば誰しもが入れるというものではありません。

加入条件は職種と雇用人数で変化します。
・常に正社員として働いている従業員が 20 人以下の個人事業主、その共同経営者、または役員
・宿泊業と娯楽業を除いた商業とサービス業で 5 人以下の個人事業主、その共同経営者、または役員

この要件満たしていれば小規模企業救済に加入し、自身の退職金を作り出すことが可能です。

注意点もあります。
上記の条件に当てはまったとしても、例えば、会社員がメインの収入源であり、副業として個人事業をしていた場合です。あくまで小規模企業共済は、ご自身の事業メインで生計を立てている個人事業主とその共同経営者、または役員が対象なのです。

退職金がもらえるだけじゃない!小規模企業共済の 3 つのメリット

小規模企業共済のメリットは「退職金を積み立てられる」だけではありません。その他にも 3 つメリットがあります。

①掛け金は全額所得控除
掛け金は支払った分、全て控除になります。

②受け取る時も、税負担が軽い
退職後にお金を受け取る際は、一括で「退職所得」として受け取るか、分割で「年金所得」として受け取るか選べます。どちらにせよ、税制上は優遇されます。

③資金を借りることができる
それまでの掛け金の範囲内で、担保も保証人も無しで資金を借りることができます。

以上のメリットを見てみると、貯金をするよりも、小規模企業共済を利用した方がお得なのが分かります。

しかし、注意したい点もあります。

ただし…ある条件で「元本割れ」する!

小規模企業共済への加入を検討中のあなたに、知っておいて欲しい注意点があります。
それは、「20 年未満の解約は、元本割れする」ということです。

つまり、支払ってきた掛け金よりも少ない額しか最終的に受け取れないということです。

(しかし、元本割れするのはあくまで「解約」した時です。加入から 20 年経っていなくとも「廃業」した場合は掛け金は返ってくるようです)

また、加入から 1 年も経たずに解約した場合は、お金は戻ってきません。

以上のことを知識として知っておいて下さい。
ただ、節税効果が高いことを考えると、必ずしも元本割れしたから損とは言いきれません。

まとめ

元本割れのリスクもあるとお伝えしましたが、高い節税効果や退職後の安心を考えると、小規模企業共済への加入はオススメです。同じ額でも、自分で貯金するより非常にお得です。
ご紹介した加入シミュレーションをやってみたり、中小機構に質問・相談するなどして、退職後に備えてみてはいかがでしょうか。

クービック編集部

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